「ATOK」に10年ぶり新変換エンジン ディープラーニング活用で誤変換30%減 「以前やめた人にも試してほしい」
日本語入力ソフト「ATOK」がディープラーニングを用いた新変換エンジンで進化。従来比で誤変換を約30%削減できるという。
ジャストシステムは12月1日、日本語入力ソフト「ATOK 2017 for Windows」を2017年2月3日に発売すると発表した。ディープラーニング技術などを用いて変換精度を高めたのが特徴。日本語ワープロソフト「一太郎 2017」も同時発売し、価格はATOKが8000円から、一太郎が2万円から(いずれも税別)。
ATOK 2017の特徴は「機械学習を用いた新変換エンジン」だ。10年ぶりに変換エンジンを刷新し、新開発の「ATOKディープコアエンジン」を採用。長年にわたって研究開発を積み重ねてきた変換アルゴリズムに、ディープラーニングによる統計的な言語処理技術を取り入れ、ATOK 2016と比較して誤変換を約30%削減できるという。
これまでの変換エンジンは、さまざまな文章にみられる特徴を人がアルゴリズムに組み込んでいく開発手順が一般的だった。新エンジンは、ディープラーニング技術を用い、Web上にある校正された大量の日本語テキストなどを分析し、文章の特徴を抽出。人では分からない特徴も抽出し、従来比で大きく変換・予測精度を向上させたという。Mac版やAndroid版にも新エンジンの採用を検討している。
「時代の移り変わりに合わせて、さまざまな変換エンジンを提供してきた。SNSの利用者が増える中で、要求される変換精度が高まっていると感じている。今使っているユーザーはもちろん、以前ATOKを使っていたユーザーにも、もう一度お試しいただきたい。大きな変化に気づいていただけるはず」と、同社の下岡美由紀さん(CPS事業部開発部)は新製品に自信を見せる。
「一太郎」も進化 100億通りの組み合わせから文章作成環境をセレクト
一太郎 2017は、ユーザーや用途によって最適な画面や操作性にカスタマイズできる「オーナーメイド」機能を搭載。100億通り以上の組み合わせを用意し、ユーザー自身の設定のほか、用途に合わせて質問に答えていくウィザード形式などで、1人1人にあわせた最適な文書作成環境を選べるという。
また、チラシの申し込み欄や問い合わせ先、クーポン、学級通信のコラムなど、文書でよく使われるレイアウトをまとめたテンプレートを200点収録。文章や画像などを差し替えるだけで、簡単に見栄えのいい文書が作成できるという。
「さまざまな職種の方に一太郎を利用していただく中で、1人1人に合わせた一太郎が作れないかと検討していた。チラシを作成する方にはレイアウト機能を使いやすく、小説家の方には執筆に集中できるシンプルな表示を──人に合わせて変化できるコンシェルジュのような存在を目指した」(CPS事業部開発部 吉住康弘さん)。
編集部注:お詫びと訂正
変更履歴(12/2 11:00):初出時、吉住康弘さんの氏名を誤って記述していました。おわびして訂正いたします。
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