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EvernoteのCEO、“ポリシー炎上”を反省 「ノートは機密情報」「ユーザーの声に耳傾ける」

米Evernoteのクリス・オニールCEOは、新たなプライバシーポリシーがユーザーから批判を浴び、撤回に追い込まれた問題を受け、今後の対応について説明するアクションプランを発表した。

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 「この数日間は、私達にいろいろなことを気づかせてくれた」――米Evernoteのクリス・オニールCEOは12月21日(現地時間)、新たなプライバシーポリシーがユーザーから批判を浴び、撤回に追い込まれた問題を受け、今後の対応について説明するアクションプランを発表した。今後はユーザーの声に耳を傾け、ユーザーのノートは「機密情報として保護する」と改めて表明している。新しいプライバシーポリシーは、来年の早い時期に発表する予定だ。

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オニールCEO名で発表された声明より

 問題になったのは、Evernoteが14日に発表したプライバシーポリシーの改定。機械学習技術の成果を目視で確認するため、Evernoteの一部のエンジニアが、ユーザーのデータを閲覧できようにする計画だったが、「プライバシーを軽視している」などとユーザーが猛反発。Evernoteは15日、ポリシーの改定を撤回した

 オニールCEOは、21日付けで発表した文書で、このポリシー改定が「ユーザーが期待するものではなかった」と反省。ユーザーからの期待と信頼に応えるため、社内体制の見直しや変革に着手したという。

 「新しいテクノロジーは常に、社会のプライバシーに対する考え方や期待に問題提起する性質がある」とし、「私たちはこの分野のリーダーを目指すべき」と宣言。社員によるアクセス権限をさらに厳格化し、オニールCEO自身が管理するほか、ユーザがノートのセキュリティを管理するためのオプションを増やせないか検討を始めたという。

 新しいプライバシーポリシーは、来年の早い時期に発表する予定。プライバシーの専門家と連絡を取り、アドバイスを求めていく。

 社内で大きな決断をする際、ユーザーからのフィードバックを反映させるためのシステムを確立するため、新たな諮問委員会「Evernote Customer and Community Advisory Board」を設立。来年2月に最初の討論会をサンフランシスコで行う予定で、ユーザーの参加も募っている。

 オニールCEOは「今回の経験を元に、クラウドサービスにおけるプライバシーに対する取り組みを率先できると信じている」とコメント。同社がユーザーの声に耳を傾けていないと思うことがあれば、個人のTwitterアカウント(@croneill)やメールアドレスに連絡するよう呼び掛けている。

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