北海道大学はこのほど、携帯電話やスマートフォンを側に置いておくだけでも注意力が損なわれるとする実験結果を発表した。そのスマホが他人のものでも、気になって注意がそれてしまうという結果だ。
実験では、PCディスプレイに映る多数の文字から指定した文字を選ぶよう求め、かかった時間を計測した。ディスプレイの脇に他人のスマホを置いたグループと、スマホの代わりに同じサイズのメモ帳を置いたグループでそれぞれ実験したところ、スマホを側に置いていたグループの方が文字を探し出す時間が長くかかった。同大は「スマホが置いてあるだけで自動的に注意が向いてしまい、課題成績が悪くなった」と分析している。
実験参加者に、スマホの使用頻度や愛着についても質問し、実験結果との相関をみたところ、普段からスマホをあまり使わない人ほど実験の成績が悪いという結果だった。同大は「スマホの存在を無視したり注意する機能に個人差があることが分かった」としている。
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