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DeNA、キュレーション問題で38億円減損 「事業計画が未定」
DeNAがキュレーションメディア問題を受けて運営子会社の資産価値を見直し、38億5900万円の減損を計上。
ディー・エヌ・エー(DeNA)が2月8日発表した2016年4〜12月連結決算は、「MERY」などキュレーションサイト事業の再開のめどが立たないとして運営子会社の資産価値を見直し、のれん代などで合計38億5900万円の減損損失を計上した。
同社は昨年11〜12月にかけて、医療情報キュレーションサイト「WELQ」に「不正確な情報が掲載されている」などの指摘を受け、WELQを含む10メディアの記事を全て非公開に。2月8日現在、第三者委員会が事実関係などを調査中で、サービス再開のめどは立っておらず「現段階では事業計画が未定」という。
これを踏まえ、「MERY」運営のペロリなど、2015年に総額約50億円で買収したキュレーションサイト子会社3社の資産価値を見直し、のれん代などで38億5900万円の減損損失を計上した。同事業は16年4〜12月期に16億8800万円の営業赤字を計上している。
グループ全体では、横浜DeNAベイスターズなどのスポーツ事業が好調で、売上高は前年同期と同じ1087億7200万円、営業利益は前年同期比27.1%増の186億6300万円、最終利益は244.5%増の288億803万円だった。
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