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ソフトバンク、SprintのT-Mobileへの売却検討中?──Reuters報道
ソフトバンクが、かつて断念したSprintとT-Mobileの合併を再検討しているとReutersが報じた。ただし、T-Mobileを買収するのではなく、Sprint株のほとんどを売却し、支配権を放棄したがっているという。
ソフトバンクは米Sprintの株のほとんどを米T-Mobileに売却することを検討中であると、米Reutersが2月17日(現地時間)、情報筋の話として報じた。
米連邦通信委員会(FCC)が電波使用権競売期間中のこうした交渉を禁じているため、期間終了の4月からソフトバンクとT-Mobileの親会社である独Deutsche Telekomが交渉を開始するという。
ソフトバンクは2012年にSprintを買収した後、2013年ごろからT-Mobileの買収を検討していたとみられるが、2014年8月、FCCなどからの承認を得るのが困難なため断念したと報じられた。
匿名の情報筋によると、ソフトバンクはSprintの米国での業績に不満で、同社の支配権を放棄し、T-Mobileの少数株を保有したがっているという。
Sprintは2014年度までは赤字だったが2016年度(第1四半期〜第3四半期)には13億ドルの営業利益を上げた。
ソフトバンクの孫正義社長は8日の第3四半期の決算会見で、スプリントが成長の牽引役になる自信が出てきたと話してきたし、「スプリントが足を引っ張って、スプリントで悩みまくっているというイメージをそろそろ改めていただきたいと思う」と語っている。
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