2月18日に公開された映画「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」(以下、SAO)には、どこかで見たようなサーバが登場する。このサーバの外観は、実在する大型コンピュータ(メインフレーム)「IBM z Systems」がモデルにされているという。日本アイ・ビー・エムが公式ブログで紹介している。
劇中に登場するサーバのモチーフとなったのは、同社メインフレームのブランド「IBM z Systems ファミリー」の最上位機種である「IBM z13」で、三角形を立体的に並べたような外観が特徴。
SAO原作者の川原礫さんは、日本IBMのブログに寄せたコメントで「以前から、メインフレームというものには強い興味や憧れを抱いていました」と語る。「分散型のオープン・システムにはない存在感、もっと言えばロマンがあるような気がしていたんです」という。
「今般IBMさまを訪問する機会に恵まれ、IBM z Systemsというメインフレームについてお話を伺うことができ、五十年以上にわたるメインフレーム進化の歴史と社会を支えるインフラとしてのテクノロジー、そしてIBM z13実機の圧倒されるような佇まいに強い感銘を受けました」(川原さん)
さらに「兼ねてから『劇場版ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール−』にz Systemsをモチーフにしたサーバを登場させたいと思っていた」といい、「今回その希望が叶ってとてもうれしく思っています」としている。
メインフレームとは、企業の基幹業務システムなどで膨大なデータ処理に用いられる大型コンピュータ。障害に備え、電源やCPU、ストレージなどが多重化されている。劇中では、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を用いた次世代オンラインゲームが稼働するサーバとして描かれている。
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