令状なしのGPS捜査は違法――車両にGPS発信器を取り付けた捜査の違法性について争われた裁判で、最高裁判所大法廷が3月15日に出した判決の全文が、同日中にWebで公開された。裁判所のWebサイトで全文を閲覧できる。
裁判は、窃盗罪に問われた被告の男の上告審。警察は、被告らの自動車など19台に令状なくGPS端末を取り付けて移動状況を確認しており、その違法性が問われていた。
判決では、GPS捜査は「個人のプライバシーを侵害し得る」と指摘し、令状なしだと違法との初判断を示した。ただ、現行法の令状で対応することには「疑義がある」とし、今後GPS捜査を行う場合は「立法的な措置が講じられることが望ましい」としている。
関連記事
- 個別認証なしで捜査機関に位置情報提供、ドコモ旧機種も
2016年夏モデルに加え、2016年春モデル以前のAndroidスマートフォンもバージョンアップで対象になる。 - FBIのコーミー長官、「iPhoneのロック解除が必要になったのはミスのせいだけではない」
FBIのジェイムズ・コーミー長官は米連邦下院法務委員会の公聴会で「バックドアが必要になったのはFBIがミスでパスワードを変えたせいではないか?」という質問に対し「ミスはしたが、たとえしなかったとしてもiPhoneのデータを調べるためにツールを要請しただろう」と答えた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.