日本将棋連盟は5月24日、三浦弘行九段に将棋ソフトを不正使用した疑惑をかけ、公式戦の一時出場停止処分を行ったことについて、三浦九段に慰謝料を支払うことで双方が合意し、和解したと発表した。慰謝料の額は明らかにしていない。
公式戦の対局中にスマートフォンなどを使って将棋ソフトの指し手を参考にした疑いで、将棋連盟は昨年10月、三浦九段を年内の公式戦出場停止処分に。だが12月には第三者調査委員会が「不正の証拠はなかった」と結論づけ、三浦九段の疑惑は晴れた形になっていた。
将棋連盟によると23日、「不正の証拠はなかったが、出場停止処分はやむを得なかった」とする第三者委員会の報告書の内容を双方が受け入れ、円満解決の形で和解したという。
24日の発表で将棋連盟は「三浦九段に対する疑惑は晴れているので、今後も周知徹底に努めたい」とコメント。タイトル戦では金属探知機による荷物検査を行うなど対策を強化し、「二度とこのようなことがないように務める」としている。
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