「PasocomMini MZ-80C」に実機でできたあれ、できます? 開発者に聞いた:立ちどまるよふりむくよ(3/3 ページ)
MZ-80K2Eの実機を使っていた筆者が質問をぶつけてみた。
1970-80年代のパソコン雑誌は入手困難で、ヤフオクでも高く取り引きされている。ハル研の郡司照幸さんは「実家に置いてあったパソコン雑誌はいつのまにか捨てられていて奇跡的にベーマガ(電波新聞社のパソコンBASICマガジン)だけ残っていた」そうで、それが貴重な資料となったらしい。
当時のユーザーなら奇跡的に雑誌を保存している可能性もあるが、「若い世代にも使ってほしい」という新規ユーザーにとってそれはさらに難しい。どうすればいいか。
ぼくも当時の雑誌に掲載されていたプログラムを探していたのは前回書いたとおり。他界してもうすぐ4年になる妻との思い出のMZ-80プログラム「金魚すくい」。これを探していた。
そしたら、そのプログラムが掲載された雑誌を探し当ててくれた人がいて、マストドンでぼくにトゥートしてくれたのだ。ぼくはいくらググっても出てこなかったのに。
月刊マイコン1982年6月号。「MZ-80K/J2/K2E/Cゲーム集」という記事に収録されていた。SP-5030 BASICのプログラムで一部にマシン語も使われている。
掲載号をどうやって入手したかというと、図書館だ。雑誌の閲覧ならば国会図書館や、最近クラウドファンディングで支援を求めている大宅壮一文庫が思いつくが、もう少し身近なところに、雑誌が大量に置かれている図書館があることがわかった。
東京都立多摩図書館。西国分寺にあるこの図書館には、2冊のMZ-80活用研究、月刊マイコン、I/Oのバックナンバーが閉架ではあるが置かれており、ふらっと入って館内で閲覧し、必要な部分をコピーすることもできる。当時4大マイコン雑誌の一角を担っていたRAMも相当数揃っている。アイティメディアの遠いご先祖様にあたるOh! MZ創刊号も見つけた。ちょっとしたタイムトリップがここではできる。
6月1日からの予約を済ませたら、発売の10月まではこの図書館に通ったり、東京近郊でない方はほかの方法で当時の文献を探してみてはいかがだろうか。
ぼくは、ミニMZ-80CのカラーリングやキーボードをなんとかK2Eに近づける方法を考えておこう。
関連記事
- ぼくのMZ-80が小さくなって帰ってくる! 「PasocomMini MZ-80C」とは何なのか
KORG MS-20 mini、NINTENDOクラシックミニに続いてオールドタイマーを熱くさせるレトロ復刻ガジェットが登場した。 - 梯郁太郎氏はなぜAppleから距離を置いたのか
DTMステーションに掲載された2011年の梯郁太郎氏インタビュー「亡くなったローランド創業者・梯郁太郎さん、スティーブ・ジョブズを語る」が超絶面白かったので、Apple側の動きを中心に補完的な情報をまとめてみた。 - ファミコンとクラシックミニを並べて1980年代にタイムスリップしてみたら
オリジナルのファミコンと復刻版を比較して、当時のことを思い出してみた。 - DTMの夜明けを告げた「ミュージくん」とPC-9801がいたあの頃
カセットテープとビデオテープからなつかしい音と映像が出てきた。DTMという言葉を定義付けた「ミュージくん」という製品を使ったものだ。 - コンピュータで音楽を作る時代はこうして始まった
1982年、8ビットのコンピュータとシーケンサーを使ってライブをやっていた証拠写真が見つかった。自分のだけど。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.