この連載ではマストドンをモバイル環境で使うためのアプリとしてiPhone用ばかりを紹介してきた。
筆者が使っているモバイルデバイスはiPhoneで、Android端末は持ってはいるものの普段使いしてないからなのだが、世の中のモバイル端末の半分はAndroidなので、とりあえずGoogle Play Storeから10本ほどインストールして使ってみた。
どのアプリを使っているか、mstdn.guruのマストドンユーザーに質問してみたが、Tusky、Pawoo、Subway Tooterには利用者がいて、中でもSubway Tooterに人気が集中していた。MastoPaneを含めた4本がAndroid用マストドンクライアントの四天王らしい。自分が使ってみて一番ピンときたのもSubway Tooter。今回はこのアプリのカスタマイズ機能にフォーカスを当てようと思う。
Subway Tooter
AndroidアプリはiOSアプリと比べてカスタマイズが豊富なものが多いが、Subway Tooterはその中でも特筆すべき改造ができる。マルチインスタンスで使う場合にはどのアカウント、インスタンスを使っているかがよくわからず、誤爆してしまうことがよくある。Subway Tooterだけでなく、マルチインスタンスやTwitterにも対応したクライアントの場合、誤爆の可能性は高い。
だが、Subway Tooterではタブ(アプリではカラムと呼んでいる)ごとにヘッダーや背景色などを変えることができるのだ。これは助かる。
インスタンスの中にはCSSの設定によって背景色を変えてわかりやすくしているものがある(例えばmstdn.guru)のだが、Webなら判別しやすいけれどもアプリになった途端、混乱は起きる。
このアプリではカラムごとに、保護、ストリーミングAPIの有無、新着データの取得なども設定可能だ。トゥート数が多いタイムラインでは画像非表示にして表示投稿数を増やすなんてこともできる。
複数カラムを同時表示することも可能だ(Nexus 7なら縦で2個、横で3個表示できる)。そんなときにインスタンスごとに色が変わっているとわかりやすいのだ。マルチインスタンスでマルチカラム表示でカラフルに区別がつく。素晴らしい。
その他のアプリを一行解説
- Twidere for Twitter:豊富なカスタマイズを備え、Twitterのリストを含めた複数タブを自由に設置できる。iOS版のOre2に近い機能を持つ。
- Cosian:「にゃーん」とトゥートするだけのボタンがある(何だろうと思って押したらいきなりトゥートされた)。Twitterのリストも使える。タブ配置変更は未実装。
- AndStatus:GNU Social、Twitterにもアクセスできる。日本語化されているがローカライズが独特。タイムラインの移動がちょっと面倒。
- Pawoo:iOS版よりも先に機能実装される。マルチアカウント対応でメディアタイムラインも実装済み。
- Tusky:かつての定番で基本機能のみ。テーマは標準でダークだが明るい設定も可能。インスタンスは1つだけで、進化が止まっている
- TootyFruity:ロックンロールの名曲になぞらえたネーミングセンスが素敵。
- MastoPane:豊富なデザインカスタマイズだが広告が目立ちすぎる。
- NoAgendaSocial:以前紹介した、ポッドキャスト創始者が主宰するインスタンス。
- 11t for Mastodon:基本機能のみ、英語表記のみ。iOS版もあり。
Twidere、Cosian、AndStatus、Pawooは今後も注目。MastoPaneは広告非表示オプションが出たら要検討、というのがぼくの印象。
全般的に、豊富なカスタマイズ、Twitterとの連携ではiOSの数歩先を行っている感じだ。あと、設定のエクスポート、インポートが可能なアプリが多いのもプラットフォームの特性を示しているようで興味深い。
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