8K画質・3D撮影可能な360度カメラ「Insta360 Pro」を開封してみた:Mogura VR出張所(2/2 ページ)
中国のVRスタートアップ企業が作ったプロ向け360度カメラ「Insta360 Pro」を使ってみた。
Nokiaの「OZO」と比較すると、価格面と3D撮影ができる点で優位性が見られる
「Insta360 Pro」のスペックカタログを見ると、最大8K品質の360度静止画/動画、4K3Dの360度静止画/動画、4Kライブストリーミングが可能とのこと。また、通常の360度動画で30fps、3Dの360度動画でも同じく30fpsでの撮影ができるとされていますが、公式サイト(英語)には100fpsの撮影も可能とあります。
100fpsの撮影に関しては、クイックスタートガイドには記載が無く、詳細のチュートリアル(英語)を参考と案内がされていました(チュートリアルには120fpsの撮影が可能なハイスピードモードがあるという記載もありました……)。
これまでにプロフェッショナル向けの360度カメラではNokia製の「OZO」が有名でしたが、国内代理店の三友による販売価格は550万円と、その高価格な設定からプロフェッショナル用途でも手の出しにくい製品と言えます(アスクも国内代理店として「OZO」を取り扱っています。こちらは価格は未公表で要問い合わせです)。
また、その価格の高さを背景として、レンタルサービスも展開されています。このレンタルサービスの料金は約30万円/1日からです。
「Insta360 Pro」は3D撮影ができる点など「OZO」には無い利点もあり(逆に「OZO」で可能な3Dサラウンド収録は「Insta360 Pro」ではできません)、価格的にも45万円と比較的に手を出しやすいプロフェッショナル向けの360度カメラと言えます。
現在「Insta360 Pro」はハコスコとアスクで取り扱いがされています。
ハコスコからの購入の場合は価格が45万円で入荷時期は問い合わせが必要、アスクの製品ページには2017年7月上旬発売予定と記載がありますが価格については公表されていませんでした。
また、「Optical flow image stitching」というスティッチング(写真をつなぎ合せて360度の静止画/動画を制作する技術)ができるPCソフト『Insta360 Pro Stitcher』も無料でダウンロードできるとのこと。
ただし、「Optical flow image stitching」を快適に行うには高性能なGPUが必要で、いわゆる「VR Ready」のPCが必要とのことです。他にもスタビライザー機能などがあり、こちらは定点観測的では無いカメラワークで動きのある動画の撮影で活躍しそうです。
Mogura VRでは『360度カメコ』シリーズなど、コスプレイヤーさんやコンパニオンさんを360度カメラで撮影した記事の連載も行なっており、今後は「Insta360 Pro」を使用することも計画しています。また「Insta360 Pro」使用後のレビュー記事の配信も計画中です。
著者プロフィール
オーツグ
VR修行中のライターです。VRの可能性の大きさにワクワクしています。「Mogura VR」では編集周りのお手伝いと360動画の狩人を担当しています。
Twitter:@oo2gu
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