ドライバー癒す おしゃべりするAI搭載“フクロウ型ロボット”:東京モーターショー2017
「老若男女に愛されるように」と開発されたAI搭載の“フクロウ型ロボット”をカーナビの上に置いて使うデモンストレーションが実施された。
IoT(Internet of Things)ベンチャーのハタプロ(東京都港区)は、「東京モーターショー2017」(10月25〜26日はプレスデー、27日から一般公開)で、AI(人工知能)搭載のフクロウ型ロボット「ZUKKU」(ズック)を公開した。
ズックは、言語解析技術に基づき自然な対話を実現するという、NTTドコモのAIエージェント基盤(プロジェクト名:セバスチャン)を活用した、身長10センチほどの小型ロボット。セバスチャンは、音声入力特有のゆらぎのある情報を解釈し、自分で処理できるタスクかどうか判断する「メインエージェント」と、自分で解決できない内容の場合に、リクエストに対して的確なサービスを提供する「エキスパートエージェント」から構成される。
ズックを開発したハタプロの担当者は「内蔵カメラで取得した画像を識別し、人の顔から性別や年齢、感情などを識別して適切な答えを返す」と話す。例えば、カーナビゲーションの上にズックを置き、「疲れた」と言うと、ズックが「大丈夫ですか」など運転者を労わる言葉をかけるという。
「運転者が眠そうなら『危ないです』と伝えるなど、人間をアシストする使い方もできる。18年中に実用化する考え」(ハタプロ担当者)としている。ズックは3Dモジュールを搭載し、持ち運んでどこでも使えるロボットを目指す。
8月には、伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)で来店者の性別、年齢を分析し、おすすめ商品を提案する実証実験も行った。このズックの形状にはこだわりがある。
「老若男女に愛され、知的でしゃべっても違和感がないのがミミズクだった。AI機能を使うには、人に近づいてもらわないといけない。興味を引くような外観にもこだわった」(同)
ズックはバッテリー、IoT専用SIMを内蔵し、常時クラウドに接続してさまざまな情報を取得する。デモでは見た目に似つかわしくない渋い声を披露したが、音声やカラー、形状などはカスタマイズ可能としている。
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