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来年度も「AbemaTV」に200億円投資 増収減益のサイバーエージェント

サイバーエージェントが2017年9月期の連結決算を発表。既存事業は好調だったが、AbemaTVへの投資が減益の要因となった。

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 「広告やゲームなど、既存事業が好調だった」──サイバーエージェントは10月26日、2016年10月〜17年9月の通期決算を発表した。売上高は3713億円(前年比19.5%増)、営業利益は307億円(同16.6%減)と増収減益だった。減益の要因となった動画配信サービス「AbemaTV」への投資は継続する。

藤田社長
サイバーエージェントの藤田晋社長
決算
2016年10月〜17年9月の通期決算

 「これまで、アメーバブログやスマートフォン広告などに先行投資してきたが、そのおかげで今期は既存事業で過去最高益を更新できた。既存事業が好調なうちにAbemaTVへの積極投資を続けていく」(サイバーエージェントの藤田晋社長)

 藤田社長が「ネット広告市場は年間で13%成長しているが、それを上回る好成長」と話すインターネット広告事業は、売上高2081億円(同18.7%増)、営業利益187.1億円(同23.5%増)で増収増益だった。「全社的に注力する動画広告も堅調で、今後もかなり期待できると考えている」(藤田社長)という。

広告
インターネット広告事業が好調

 一方、ゲーム事業は『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』など主力タイトルが堅調で、売上高は1403億円(同14.4%増)の増収だったが、テレビCMなど広告宣伝費がかさみ、営業利益は265億円(同13.0%減)と減益だった。

 「ユーザー増加やブランド力強化のため、広告宣伝費は重要。継続的にヒットタイトルを提供していきたい」(藤田社長)

ゲーム
主力タイトルが堅調

18年度も「AbemaTV」に200億円投資

 新たな収益源としての成長を期待する「AbemaTV」への積極投資は継続。今期は209億円を投資して減益の要因にもなったが、18年度も200億円を投資する予定だ。

 同サービスは累計ダウンロード数2200万を突破し、MAU(月間アクティブユーザー)は948万人と着実に増えている。藤田社長が「1000万人になればビジネスモデルが成立する」と話すWAU(週間アクティブユーザー)も500万前後まで伸びてきた。今後は、元SMAPの稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんが出演する72時間生放送番組などを控え、「ユーザー数のベースアップが期待できる」としている。

あべま
「AbemaTV」のMAU(月間アクティブユーザー)
あべま
元SMAPの稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんが出演する72時間生放送番組

 藤田社長は「eスポーツ大会の配信やIP(知的財産)の拡充など、AbemaTVを中心に周辺事業を展開し、収益源を増やしていく」とした。

 18年度の業績は、通期で売上高4200億円(同13.1%増)、営業利益300億円(同2.3%減)の見通し。

18年度
18年度の業績の見通し

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