有機ELパネル、iPhone Xで需要加速 6年間で世界市場規模3倍の予測
矢野経済研究所が、「iPhone X」などで利用される有機ELパネルの世界市場規模の予測を発表した。16年から22年で3倍以上成長するという。
「2016年から22年で3倍以上の成長」──矢野経済研究所は11月24日、「AMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)パネル」(以下、有機ELパネル)の世界市場に関する調査結果を発表した。22年には、16年実績の3倍となる15億3660万枚が出荷される見込み。
有機ELパネルは、「iPhone X」「Galaxy」シリーズなどのスマートフォン、スマートウォッチ、2-in-1 PC、テレビ、ヘッドマウントディスプレイ、車載用機器などに使用される。16年は中国のOPPO ElectronicやVivoなどミドルエンドのスマホに採用されたことで、前年比135.9%の4億2200万枚の規模に成長。
17年は、同市場をけん引してきたGalaxyシリーズのラインアップ拡大や、iPhone Xの発売などもあり、4億7380万枚の出荷を予測。iPhone Xだけで6000万枚を出荷すると推計する。18年はAppleと中国メーカーのスマホユーザーのみで3億枚以上の市場創出が予測されるという。
また、韓国LG Electronicsを始めとするテレビや、デザイン性が重視されるスマートウォッチ、電気自動車(EV)などの車載用ディスプレイへの採用も見込まれる。また、材料のロスが少なく、生産工程がシンプルな印刷方式による中型有機ELパネルの本格量産が19年に開始されるとしている。
有機ELパネル市場は毎年成長を続け、22年には15億3660万枚が出荷される見込みという。
調査期間は17年7月〜10月。ディスプレイ用AMOLEDパネルメーカー、素子材料(発光材料、共通材料)メーカー、封止材メーカー、静電容量方式のタッチパネルメーカー、偏光板メーカー、基材メーカーなどを対象に、矢野経済研究所の専門研究員らがヒアリングなどを行った。
関連記事
- 「残業するな」「いいから帰れ」 会社員の4割が“ジタハラ”に悩み 高橋書店の調査
「働き方改革」推進の影響で、ビジネスパーソンの約4割が「時短ハラスメント」に悩まされているという。 - 「iPhone X」は何て読む?
ついに発表された「iPhone X」。読み方は「エックス」なのか「テン」なのか。 - TwitterのCEOは「iPhoneだけ」で仕事する 「iPhone Xは最高」
Twitter CEOのジャック・ドーシー氏は、「iPhone X」を「最高だ」と評価する。彼の仕事道具はiPhone XとApple Watchだけ。PCやiPadも持っていないという。 - 壊れたiPhone 5を復活させたママ
5年ほど使っていたママのiPhoneが壊れた。そんなママに、「iPhone X」を予約した。そんなママと私とiPhone Xの記録を残しておきたい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.