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KDDI、「ドローン基地局」実証実験に成功 上空から携帯エリア構築
小型の携帯電話基地局を搭載した“ドローン基地局”の実証実験にKDDIが成功。災害時など通常の基地局が機能しない際に飛ばせば、携帯電話の電波が届くエリアを臨時で作り出せる。
KDDIとKDDI総合研究所は12月14日、小型の携帯電話基地局を搭載した“ドローン基地局”を利用し、通信手段を確保する実証実験に、国内通信事業者として初めて成功したと発表した。災害時など通常の基地局が機能しない際に飛ばせば、携帯電話の電波が届くエリアを臨時で作り出せる。
約3キロの小型・軽量な携帯電話基地局システムをドローンに搭載。12月14日、鹿児島県屋久島町で、通信手段を確保する実証実験に成功した。
ドローン基地局は、災害時など通常の基地局が機能しなかったり、車載型基地局車が使えないエリアでも、単独で携帯電話のエリアを構築できる。また、端末の移動管理機能により対象エリア内の携帯電話の在圏状況が確認できるため、災害時の救助要請や捜索活動への活用も期待できるという。
今後、実用化に向け、各地で実験試験局の免許を取得し、災害発生を想定した実証実験を行っていく。
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