Twitterの“流れるタイムライン”なくなる? 「User Streams API」が来年6月20日に廃止
タイムラインをリアルタイムで更新できる「User Streams API」の廃止時期が明らかになった。一方、新APIの利用が個人開発者にとって難しい可能性も。
Twitter社は12月19日、リアルタイムでTwitterのタイムラインを取得できるアプリ開発者向け機能「User Streams API」を2018年6月20日に廃止すると開発者ブログで明らかにした。4月に具体的時期を明言せずアナウンスしていたもので、同社は新しい「Account Activity API」への移行を呼びかけている。
User Streams APIは、ツイートを表示するタイムラインをリアルタイムで更新できる開発者向けインタフェース。Twitterクライアントの開発者がこのAPIをアプリに組み込めば、ユーザーは更新ボタンを押さなくても新しいツイートを次々と見られる。Twitterのヘビーユーザーを中心に人気の高い機能だ。
同社は4月、リアルタイムにアクティビティーを取得できる同様の新API公開後に、User Streams APIを廃止することを予告していた。
新APIのAccount Activity APIは現在β版で、リプライやリツイート、ライク、ダイレクトメッセージの送受信、フォロー、ブロックなど、User Streams APIと同じく重要なイベント通知をリアルタイムで取得できるが、タイムラインは取得できない。
さらにAccount Activity APIのβ版が無料で利用できるのは35アカウントまで。それ以上のアカウント数を利用したい場合などは、有料のエンタープライズ版を使う必要があるという。正式版でもこのルールが適用された場合、小規模の個人開発者などはアプリに同APIを組み込むのが難しくなりそうだ。
ネット上では、「不便になる」「ユーザーストリームが無くなったらTwitterをやる意味がなくなる」「(広告が表示できる)公式アプリを使わせたいのでは」と不満が集まる一方で、「ヘビーユーザーと開発者は困るが、Twitterの公式アプリを使う大多数のライトユーザーは困らないだろう」という声もある。
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