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PCで扱える漢字 6万文字に
情報処理推進機構(IPA)は、データで扱える漢字として約6万文字の国際規格化が完了したと発表した。複数の規格に依存していた常用外の漢字を、統一的な文字コードで扱えるようになる。
情報処理推進機構(IPA)は12月25日、データで扱える漢字として約6万文字の国際規格化が完了したと発表した。これにより、複数の規格に依存していた常用外の漢字を、統一的な文字コードで扱えるようになる。これまで一貫的なデータのやりとりが難しかった人名用の異体字をカバーし、電子行政用のシステム構築や運用効率、利便性が大きく向上することが期待されるという。
日本では、1978年に約6000種の文字コードを初めて策定した。しかし6000種では人名や地名の表記には不足していたため、工業規格、戸籍の電算化、住民台帳それぞれの立場で独立に文字種の拡張が進んでいった。
個別に拡張が進むことで相互運用が難しくなることを懸念し、経済産業省は02年に戸籍や住民基本台帳などで必要となる文字の調査を開始、09年に約6万文字という調査結果を得た。これら6万文字の文字コードやデータベースなどの開発をIPAが進め、17年12月22日に発行された、文字コードの国際規格である「ISO/IEC 10646」の最新版に反映されたという。漢字の統一規格化の調査から完了まで、15年間に渡る事業となった。
IPAでは、国際規格化に合わせた「IPAmj明朝フォント」やMJ文字情報一覧表などのバージョンアップを順次実施していくという。
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