ソニー、フルサイズミラーレス「α7 III」 “ベーシックモデル”をうたうもフラグシップ同等の性能 23万円で3月発売
ソニーは、ミラーレス一眼カメラ「α7 III」を発表した。拡張ISO感度204800への対応や、693点の像面位相差AF、コンティニュアスAFモードでの瞳AF、メカシャッターで最大約10コマ/秒の連写などが特徴。3月23日にオープンプライスで販売を開始する。ボディーのみの市場想定価格は23万円前後(税別、以下同様)、「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」とのレンズキットは25万円前後。3月2日から予約を受け付ける。
ソニーは2月27日、ミラーレス一眼カメラ「α7 III」を発表した。拡張ISO感度204800への対応や、693点の像面位相差AF、コンティニュアスAFモードでの瞳AF、メカシャッターで最大約10コマ/秒の連写などが特徴。3月23日にオープンプライスで販売を開始する。ボディーのみの市場想定価格は23万円前後(税別、以下同様)、「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」とのレンズキットは25万円前後。3月2日から予約を受け付ける。
α7 IIIはフルサイズ(35mm判)のミラーレス一眼カメラである「α7」の3世代目の機種で、高画素機である「α7R III」が先行して17年11月に発売されている。
α7R IIIが有効画素数約4240万画素であるのに比べ、本機種は約2420万画素と抑えているが、プロフェッショナルモデルに位置付けられているフルサイズミラーレス「α9」と画素数は同じ。ただし、α9の連写速度が約20コマ/秒であるのに対し、本機種は約10コマ/秒と「ベーシックモデル」らしい差別化を図っている。
画素数や連写速度の面では特化した機種には及ばないものの、裏面照射型のCMOSイメージセンサー「Exmor R」と新世代の画像処理エンジン「BIONZ X」、高速な画像読み出しが可能なフロントエンドLSIによる拡張ISO感度20万4800の対応や(常用ISO感度は100〜51200)、従来機の「α7 II」から最大1.5段分の画質向上、約15stop(低感度時)の広いダイナミックレンジを実現するなどα7R IIIやα9に見劣りしない機能を備えている。また、一度の充電で撮影可能な静止画の枚数は710枚であり、「ミラーレスカメラとして業界最大」をうたう。
光学式手ブレ補正は5軸5段に対応。693点の像面位相差AFのAFポイントは撮像エリアの93%をカバーし、コントラストAFも425点に分割し従来機から検出精度を向上させているという。
被写体をフォーカスし続ける「コンティニュアスAF」では、「瞳AF」に対応。うつむき顔や振り向いた瞬間、逆光で顔が暗いシーンなどでも瞬時に瞳を検出しフォーカスを合わせる。マウントアダプターを介したAマウントレンズでも瞳AFに対応するという。
動画は最大4K/30fpsに対応。フルサイズ領域の全画素読み出しにより、モアレやジャギーの少ない4K動画を記録できるとうたう。さらに4K動画撮影はHDR規格のHLG(Hybrid Log-Gamma)をサポート。14stopのダイナミックレンジを記録し、プロ用途の映像加工に向く「S-Log3」に対応するなど、動画性能にも力を入れている。
本体サイズは約126.9(幅)× 95.6(高さ)× 62.7(奥行き)ミリ、バッテリーとSDメモリーカードを除く重量は約565グラム。
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