VRゲームで「0次選考」 新卒採用で“あの手この手”
フェンリルが新卒採用にVRゲームを活用。必ずしも受ける必要はないが、ゲーム内で獲得できる“証明書”を提示すると「有利となるかもしれない」という。
Webブラウザ「Sleipnir」やスマートフォンアプリを開発するフェンリルは3月1日、2019年度の新卒採用で、VR(仮想現実)ゲームを取り入れた企画「0次選考」を始めた。あくまで0次選考は任意で、必ずしも受ける必要はないが、ゲーム内で獲得できる“証明書”を提示すると「通常の選考でも有利となるかもしれない」(同社)という。
専用アプリ(iOS/Android)をダウンロードしたスマホを、紙製のVRゴーグルなどに装着し楽しめる。オリジナルキャラクター「F-BOT(えふぼっと)くん」を操作し、謎を解いていく「脱出ゲーム」のような内容という。3ステージをクリアするとWebページに遷移し、以降の選考に使える証明書をダウンロードできる。ゲーム内では「ユーザーの視点を持つ」「1ピクセルまで極める」など、フェンリルが求める人材のイメージも紹介する。
ゴーグルは、選考を受けたい人が新卒採用サイトでエントリーすると、会社資料とともに郵送。アプリ、ゴーグルは同社が開発した。「課題解決などを楽しめる好奇心あふれる学生との接点になればと考えている」(同社)
新卒採用で“あの手この手”
“新卒の獲得”は厳しい状況が続く。マイナビが発表した調査結果(9月4日〜10月3日時点)によれば、18年度の採用充足率(内定者数/募集人数)は83%と、前年を4.7ポイント下回った。国内企業の7割以上は「19年卒の採用活動は厳しい」とも回答している。
そうした中、ユニークな選考方法を取り入れ、多様な人材の獲得を目指す企業が目立つ。情報誌を発行する「ぱど」(東京都品川区)は、会社説明会でジャンケンに勝ち抜いた人が、一気に役員クラスとの面接まで進める「ジャンケン選考」を採用した。
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