ニュース
“広島に人工流れ星”計画、20年に延期 衛星の機能向上で
広島・瀬戸内地域に人工流れ星を流すプロジェクトが2019年から20年に延期された。人工衛星の機能向上を図るため。
宇宙ベンチャーのALE(東京・港区)は3月14日、夜空に“人工流れ星”を流すプロジェクト「SHOOTING STAR challenge」の初回実施時期を2019年初夏から20年春に延期すると発表した。流れ星を降らせる人工衛星の機能を向上させるためという。
宇宙空間に打ち上げた人工衛星から流れ星となる1センチほどの粒を放出し、大気圏に突入させることで、地上から人工的な流れ星が見えるようにするプロジェクト。当初は19年初夏に広島・瀬戸内地域で実施する予定だったが、20年春に延期する。
延期の理由は「人工衛星のさらなる機能向上を図るため」(ALE)という。具体的には、人工衛星にスラスター(推進システム)を追加し、推進力を与える。軌道の微調整が可能になり、人工衛星の寿命を長期的に安定させられるという。プロジェクトの成功確率の向上、科学研究・技術開発の観点からのメリットの大きさなども加味し、日程変更を決定した。
ALEは「今後もさらに社内一丸となって取り組み、世界初の人工流れ星の実現に向けてまい進してまいります」としている。
日程変更に伴い、人工衛星の開発は19年春に完了予定、打ち上げは19年夏から秋ごろを予定している。
関連記事
- 広島に“人工流れ星” 19年実現に向けファミマ、JALが協賛
夜空に“人工流れ星”を流すプロジェクトにファミリーマートと日本航空(JAL)が協賛する。 - 人工流れ星、2019年に広島で実施 ベンチャーら民間宇宙事業で
広島・瀬戸内海付近で人工的な流れ星を降らすプロジェクトがスタート。2019年の実施を予定している。 - 「みちびき」4号機打ち上げ成功 “日本版GPS”本格運用へ
“日本版GPS”を構築する人工衛星「みちびき」4号機の打ち上げが成功した。 - JAXA、球体ドローン開発 実験棟「きぼう」内を浮遊 「金井飛行士の相棒に」
JAXAが、球体ドローン「Int-Ball」を国際宇宙ステーションに導入。地上管制局が遠隔操作し、浮遊しながら船内作業の様子を撮影する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.