飲食店を運営するロイヤルダイニングとアプリ開発を行うヘッドウォータースは3月19日、居酒屋にスマートスピーカー(Amazon Echo Dot)を設置し、音声でメニューの注文を行う実証実験を開始した。場所は東京都渋谷区にある「天空の月 渋谷」。「Alexaオーダー席」を予約すると体験できる。
「Alexa、飲み物メニューを開いて」と呼び掛けると、「はい、飲み物の種類と個数を教えてください」とAlexaが反応。Alexa向けのメニューから飲み物を選び、「ロックの1番」と伝えると、「ご注文は、黒七夕芋のロックを1杯です。注文を確定する場合は『以上で』とお伝えください。次のご注文をどうぞ」などと確認をしてくれる。注文内容は厨房スタッフにチャットで通知される。
オーダー途中に注文をキャンセルしたり、変更したりすることも可能。「やっぱやめた」「メニューや個数の変更」と言うと、対応してくれる。
また、「アレクサ、天空の月アプリを開いて」と呼びかけると、そのあとに「店員さんを呼ぶ」「お会計」「オススメ」を起動できる。「店員さんを呼ぶ」が起動すると、Alexaが「店員さぁーん、店員さぁぁーん!」と頑張って店員さんを呼んでくれるという。
実証実験では、注文ログを取得し、Alexaの話し方や提案内容によって生じるユーザーの反応や購入傾向の変化を解析。音声UIと店舗オペレーションの共存・最適化を図るとしている。
同SkillはAlexa Skill Storeに申請済み。法人専用のプライベートスキルとして、水平展開ができるようになっている。
今後は、対応メニュー数の増加や料理などの説明機能、POSと連携させた注文管理機能、雑談相手機能、音声注文の決済連携、モバイルアプリからの音声予約などに取り組む予定だという。
(太田智美)
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