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コインチェック、マネックスが完全子会社化 和田社長は退任へ
コインチェックが、マネックスグループの完全子会社となり、経営体制を刷新へ。コインチェックの和田晃一良社長、大塚雄介取締役は経営責任を取り退任。
仮想通貨の巨額流出事件を起こしたコインチェックは4月6日、マネックスグループの完全子会社となり、経営体制を刷新すると正式発表した。マネックスグループがコインチェックの発行済み株式を全て取得することで合意した。取得額は約36億円。内部管理態勢などを強化し、顧客資産の保護を徹底する考えだ。
コインチェックの代表取締役社長に、マネックスグループの勝屋敏彦COO(最高執行責任者)が就任する。これまでコインチェックの経営を担当していた和田晃一良社長、大塚雄介取締役は経営責任を取り退任し、執行役員として同社システム担当など業務執行に当たる。4月16日の臨時株主総会で決定する見通し。
コインチェックは1月下旬、外部からの不正アクセスを受け、仮想通貨「NEM」約580億円相当(当時レート)が流出。その後、金融庁から2度にわたる業務改善命令を受けており、2度目の改善命令では「経営体制の抜本的な見直し」が求められていた。
一方、マネックスグループは、1月に「マネックス仮想通貨研究所」を設立するなど、仮想通貨交換業へ参入する方針を示していた。
新体制の下、マネックスグループがオンライン証券業界でこれまで培ってきた経営管理やシステムリスク管理などのノウハウを生かし、「顧客保護を徹底した経営戦略の見直しなどを進める」(コインチェック)としている。
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