楽天は4月9日、総務大臣から携帯電話キャリア(MNO)として認可を受けたと発表した。第4世代移動通信システム(4G)向け1.7GHz帯の割り当てを受け、2019年10月のサービス開始を予定している。
同社は14年、NTTドコモの回線を利用する仮想移動体通信事業者(MVNO)に参入して「楽天モバイル」を始め、17年9月にはプラスワン・マーケティングからMVNO事業を買収、事業を強化してきた。新たに、自前で回線を用意する携帯電話キャリアに参入し、1500万人以上のユーザー獲得を見込む。
日本国内に抱える約9000万人の会員基盤、楽天モバイルで培ったノウハウなどを生かし、低廉な携帯電話料金を設定する他、オンラインショッピング、動画サービス、決済手段などをまとめて提供し、ユーザーを囲い込む考えだ。
ただ、総務省の認可は条件付きだ。楽天に対し(1)自らネットワークを構築するという原則に留意すること、(2)基地局の設置場所の確保、工事業者との協力体制の構築に努めること、(3)無線従事者など技術要員を確保すること、(4)設備投資と安定的なサービス提供のため資金を確保すること――を求めている。
関連記事
- 楽天、ケータイ基地局整備で関電の鉄塔借りる 東電・中電とあわせ
楽天は、携帯電話キャリア事業の基地局設置のため、関西電力グループから鉄塔などを借りると発表した。東電グループ・中電の設備も借りる予定で、数百億円規模のコスト削減につなげる。 - 楽天・三木谷社長、携帯キャリア参入で「安価なサービス提供したい」
楽天の三木谷社長がTwitterで、携帯キャリア事業参入についてコメントした。「もし認められれば、より快適で安価なサービスが提供できるように頑張ります」などとつづっている。 - 楽天、携帯キャリア参入を正式発表 2019年内にサービス開始へ
楽天が、携帯キャリア事業に参入すると正式発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.