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KDDI、LTEでコネクテッドカーに一斉情報配信 世界初
KDDIやノキアが、複数台のコネクテッドカーに、LTEで同じ情報を一斉配信する実証実験に世界で初めて成功した。使用する電波の周波数帯域を少なくでき、クルマの台数が増えてもタイムリーで安定した受信が期待できるという。
KDDIは4月16日、複数台のコネクテッドカーにLTEで同じ情報を一斉配信する実証実験を行い、世界で初めて成功したと発表した。レベル4(無人運転)のクルマ向けに、道路の構造、人や障害物のリアルタイムな状況を配信するなど、安全運転支援に役立てる。使用する電波の周波数帯域を少なくでき、電波の利用効率を上げる。
現在主流の個別配信は、1つの周波数帯域で1対1の通信を行うため、多くの帯域が必要だが、今回実証した一斉同報配信は、複数台で1つの帯域を共用する。将来、コネクテッドカーが1000万台規模に普及しても、タイムリーで安定した受信が期待できるという。
実証実験では、先行車が障害物を検知すると、後方のクルマに一斉に同じ情報を伝え、衝突回避を促した。クルマが自車位置を把握できるように、クルマ近くの基地局を介し、位置情報を伝える仕組みも検証した。
実験にはKDDIの他、ノキアソリューションズ&ネットワークス、Hexagon AB(スウェーデン、ストックホルム)、KDDI総合研究所が協力した。
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