ニュース
東芝メモリ「売却中止を検討」報道に東芝がコメント
東芝が東芝メモリの売却を巡り、5月末までに中国の競争法当局から承認を得られなければ、売却を中止する方針を固めたとの報道に対し、「具体的な方針は決定していない」と同社がコメントを出した。
東芝が半導体子会社「東芝メモリ」を売却する計画について、5月末までに中国の競争法当局から承認を得られなければ売却を中止する方針を固めたとの一部報道に対し、同社は4月23日、「売却取りやめを含むいかなる具体的な方針を決定していない」とコメントした。「引き続き早期の譲渡完了を目指す」という。
毎日新聞が22日付で「5月末までに中国当局の承認が得られなければ、売却を中止する方針を固めた」「売却が遅れれば東芝メモリの競争力が損なわれる恐れがあり、売却中止を選択肢に加えた」と報じた。また同日付の日本経済新聞は「中国当局の動向をにらみながら複数の代替案を検討し始めた」と伝えていた。
東芝は2017年9月、米投資ファンドBain Capitalなどが組む「日米韓企業連合」と、2兆円での売却契約を結び、各国の当局から日本の独占禁止法に相当する「競争法」の審査を受けていた。18年3月末までに譲渡完了を予定していたが、中国の競争法当局から承認を得られず、3月30日時点で「譲渡は4月以降になる」と説明していた。
関連記事
- 東芝メモリ売却、3月末に間に合わない可能性 「早期譲渡」姿勢は崩さず
東芝が東芝メモリの売却を巡り、3月23日までに中国の競争法当局から承認を確認できなかったと明らかに。契約解消ではなく「引き続き早期の譲渡完了を目指す」という。 - 東芝、テレビ事業子会社を売却 「レグザ」ブランドは継続
東芝がテレビ事業子会社を中国のハイセンスグループに譲渡する。 - 東芝、債務超過を解消へ Westinghouse関連資産を譲渡
東芝が米原発会社Westinghouse関連資産の譲渡先を決定。債権譲渡により約4100億円の資本改善を見込み、17年12月の資本増強と合わせ、18年3月時点での債務超過を解消へ。 - 東芝、17年度は5200億円の黒字予想へ
東芝の2017年度通期連結業績予想は、最終損益が5200億円の黒字見通し。従来予想の1100億円の赤字から一転した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.