ゴールドマン・サックス、同社との関係装う仮想通貨詐欺に注意喚起
ゴールドマン・サックスとの関係を装う仮想通貨の投資勧誘などが報告されているとし、日本法人が自社サイトで注意喚起。元ゴールドマン・サックスのアナリストを名乗る瀬尾恵子という人物がICOを行うとしているが、この人物が同社に在籍した事実はないという。
米金融グループThe Goldman Sachs Group(ザ・ゴールドマン・サックス・グループ)との関係をにおわせる仮想通貨の投資勧誘などが報告されているとし、日本法人のGoldman Sachs Japanがこのほど、自社サイトに注意喚起文を掲載した。ネット上には、元ゴールドマン・サックスのアナリストを名乗る瀬尾恵子(セノオケイコ)という人物がICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)を行う旨の投稿があるが、この人物が同社に在籍した事実はなく、このICOと同社は全く関係ないという。
注意喚起で同社は、「最近、ゴールドマン・サックスとは無関係の第三者が、当社と誤認される名称を使ったり、元社員を装うなどして仮想通貨や未公開株の売買などの投資勧誘といった詐欺的な行為を行っているという事例が多く報告されている」と説明。これは「当社とは一切関係のない業者によるもの」で、被害にあった場合は、警察署またや日本証券業協会のコールセンターなどに連絡するよう呼び掛けている。
また、元ゴールドマン・サックスのアナリストを名乗る「瀬尾恵子」という人物が、「160倍になると見込んだ」とうたうICOを5月24日に始める旨をWebサイトなどに掲載しているが、「この人物はゴールドマン・サックス証券株式会社を含むゴールドマン・サックス・グループの会社に在籍した事実はなく、言及されるICOを含むこの人物の活動は、ゴールドマン・サックス・グループとは全く関係ない」という。
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