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Qualcomm、Facebookの「Terragraph」に協力 2019年にテスト開始へ
Facebookの都市向け無料高速Wi-Fi構想「Terragraph」の技術をQualcommが自社チップセットに組み込む。両社は2019年半ばにテストを開始する計画だ。
米Qualcommは5月21日(現地時間)、米Facebookが2016年に立ち上げた超高速Wi-Fi構想「Terragraph」での提携を発表した。
QualcommはTerragraphの技術を次期チップセット「QCA6438」および「QCA6428」シリーズに組み込む。これにより、通信メーカーは60GHz帯のミリ波ソリューションを構築し、固定無線アクセス(FWA)を提供できるようになるとしている。
Terragraphは、60GHz帯を使う都市向けマルチノード無線システム。街灯などの既存の建造物にノードアンテナを設置することで、ギガビットネットワークを低コストで実現する。
両社は2019年半ばにトライアルを開始するとしている。Facebookは2年前の発表の際、メンロパークの本社キャンパス内でテストを実施しており、サンノゼでのテストを準備していると説明していた。
Facebookは「世界中の人々をネットにつなげること」を目標としており、2013年にはそのための共同体「Internet.org」を立ち上げた。Qualcommは立ち上げ段階からの同団体のメンバー企業だ。
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立ち上げパートナーには、廉価版スマートフォンを販売するNokiaやSamsung、半導体メーカーのQualcommとMediaTek、通信メーカーのEricsson、WebブラウザのOperaが名を連ねた。
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