「仮眠」で生産性は向上する? 三菱地所が実験 「JINS MEME」など活用
仮眠を取ることによって生産性が向上するか試す実験を、三菱地所が始めた。就業中に仮眠する期間としない期間をそれぞれ設け、眠気などのアンケート調査やタイピングテストの結果、夜の睡眠の質などを比較する。
仮眠を取ることによって生産性が向上するか試す実験を、三菱地所が5月28日に本社(東京・大手町)で始めた。従業員が、就業中に社内の仮眠室で仮眠する期間としない期間をそれぞれ設け、眠気などのアンケート調査やタイピングテストの結果、夜の睡眠の質などを比較する。
実験は、ベンチャー企業・ニューロスペースの監修のもとに実施。新本社に設置した仮眠室を使い、毎日30分間の仮眠を取る期間と取らない期間をそれぞれ2週間設ける。
各期間で毎日、PCのタイピングテスト(5分間)と、眠気や気分などのアンケート調査、睡眠生体情報計測デバイスを用いた夜間の睡眠の質調査を行うことで、仮眠によって日中の生産性が向上するかどうか、また、夜間の睡眠の質が向上するかを検証する。
タイピングテスト実施時には、まばたきの回数や強さ・体の動きなどから集中度を測れるジンズの眼鏡型デバイス「JINS MEME」(ジンズ・ミーム)を使用し、客観的に集中度を計測する。夜間の睡眠時には、マットレスの下にニューロスペースが提供する睡眠生体情報計測デバイスを設置することで、心拍・呼吸・体動などを計測し、寝つきや睡眠の深さを調べる。
同社は1月に移転した新本社に仮眠室を導入し、従業員に仮眠を促しているほか、より効果的な仮眠ができる仮眠室環境改善にも取り組んでいるという。仮眠室など、オフィスで得た知見やノウハウを、顧客への提案や将来のオフィスビルの商品企画にも活かすとしている。
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