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「ゲーム用語が分からなかった」 タニタのゲーム業界進出、責任者は“ゲーム初心者”だった(3/4 ページ)

体重計メーカーのタニタが、セガゲームスの「電脳戦機バーチャロン」新作向けに、ゲームコントローラーの開発に乗り出す。ゲーム分野は、タニタにとって新たな事業領域。ネット上では「タニタが本気だ」「ニッチな商品だが大丈夫か」と話題を呼んだ。そんな開発プロジェクトを社長から任されたのは、「あまりゲームに触れたことがなかった」という久保彬子さん(新事業企画推進部)だった。

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 現時点では“設計図”の段階だが、新型のツインスティックは基部の構造を強化し、「ねじり」や「加重」に対する耐久性を確保する。約10年前にセガが発売した前モデル「ツインスティックEX」では、スティックを倒せる角度(傾斜可能角度)は4度までだったが、新型は基部を強化したことで、アーケード版と同じ8度に。ユーザーがメンテナンスをしやすいように、本体内の配線レイアウトがシンプルな構造を採用する考えだ。

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ツインスティックVTXのイメージ

 こうした仕様が決まり、クラウドファンディングのプロジェクトが始動したのが6月8日。その間、ファンからは「頑張ってください」「待っています」といった温かい励ましがあった。「モノづくりは、こんなにやることがあるのかと感じた。1人では出来なかった」と久保さん。ファンの声援を受け、外部メーカーと連携していく中で「1つのモノができていくのを感じた」(久保さん)。

 バーチャロンも「だいぶ得意になった」。いつの間にか、久保さんの生活にバーチャロンが組み込まれていた。「だいたい2本の棒が立っていると、ツインスティックに見える。この間隔だと近すぎる、傾斜角はもう少しほしい……などと考えてしまう。楽しみながら取り組んでいたのだと思う」

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