船井電機が有機ELテレビ投入 55V型で約26万円 HDD内蔵で2番組同時録画も
船井電機が予告通り有機ELテレビを投入。ミニマルデザインで「映像に没頭できるテレビに仕上げた」。価格と録画機能を武器に「日本の有機ELに新しい選択」(同社)とアピールする。
船井電機は7月4日、同社初の有機ELテレビ「7010シリーズ」を発表した。店頭予想価格は65V型が39万9800円前後、55V型が25万9800円前後の見込み。7月14日から全国のヤマダ電機および通販サイト「ヤマダウェブコム」で販売する。
4K解像度の有機ELパネルを搭載。狭額縁のミニマルデザインと正面からは見えない位置に配置したスタンドで「映像に没頭できるテレビに仕上げた」という。また1TBのHDDを内蔵し、視聴中でも2番組の同時録画が可能だ。番組ジャンルや出演者など、事前に登録した項目に沿って自動録画する「おまかせ録画」機能も備えている。
HDR(ハイダイナミックレンジ)は、Ultra HD Blu-rayなどに使われるHDR 10の他、Netflixなどが採用したDolby Vision、12月に放送が始まる新4K8K衛星放送で使われるHLG(Hybrid Log-Gamma)を網羅した。ただし新4K8K衛星放送のチューナーは内蔵していない。
有機ELテレビは自発光デバイスならではの高いコントラストや漆黒表現が特長。日本国内では17年の春に東芝映像ソリューション、ソニー、パナソニックが相次いで参入し、先に販売していたLGエレクトロニクスと合わせて4社の製品が店頭に並ぶ。価格の高さから販売台数構成比はテレビ全体の2%台にとどまるものの、この1年間で平均販売価格は十数万円も下がり(BCN調べ)、年末の新4K8K衛星放送開始を控えて需要の高まりも期待されている。
船井電機は16年10月に大手家電量販店のヤマダ電機と提携し、国内テレビ市場に再参入すると発表。17年5月から液晶テレビやBlu-ray Discレコーダーを独占供給している。再参入の発表時から18年夏に有機ELテレビを投入すると予告していた。
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