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「昔は泥臭い作業だった」 トンネル点検にAI、東京メトロが土木を“スマート化”(2/2 ページ)

東京メトロが、トンネルの維持管理や補修計画にAI(人工知能)を活用する実験を始めている。現場の写真や作業員が入力した記録などから、ひび割れや剥離が起きそうな箇所を予測する。

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「データサイエンティスト」への誤解

福中さん
産業能率大学総合研究所の福中公輔さん

 足かけ10年のプロジェクトが順調に進んでいる理由について、福中さんは、「東京メトロの場合、最初に目標設定と施策内容が明確だったので、データ活用がうまくいった。土木×データサイエンスの事例は世界的にもまだ見られない」と話す。

 また、データ活用が自分の業務に役立つという意識を現場に浸透させることも大事という。「通常業務にデータサイエンスの勉強が加わると、当然負担になる。直接自分たちの業務に生きると思ってもらうとモチベーションも上がる」(福中さん)

 福中さんによると、今の人工知能はデータ解析とほぼ同じ意味と考えていいという。「データ解析自体は外注できるので、社内ではAI(データ解析)で何ができて何ができないかを理解することが大事」(福中さん)。


AI
AIをビジネスで展開する際の課題

 福中さんは「データサイエンティストという言葉には誤解がある」とし、「必ずしも全ての人がデータを解析できる必要はない。まずは、社内のこのデータを使えばこういうことができるのでは、と予測できるだけでもいい。重要なのはプロジェクトを遂行すること」と強調した。

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