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“移動する”試着室使い、遠隔で服をおすすめ 楽天が福島県で実証実験
楽天は、店舗スタッフが遠隔地から服を提案する「遠隔スタイリング支援システム」の実証実験を福島県で7月23日に実施した。実店舗の数が限られるなど、ファッションの地方格差を軽減する狙い。
楽天と会津大学は7月23日、電気自動車に設けた移動式の試着室を用い、アパレル店のスタッフが離れた場所からコーディネートを提案する「遠隔スタイリング支援システム」の実証実験を福島県会津若松市で実施した。ECと連携し、実店舗が少ない地域の格差解消に役立てる他、店舗スタッフの在宅勤務を可能にするなど働き方改革にもつなげる考え。
試着室では利用客の姿が大型ディスプレイ(デジタルサイネージを使用)に表示され、スタッフとはインターネットを介して会話する。スタッフが提案した服は客の姿に重なる形で表示されるため、着用時のイメージをつかみやすい。また、「スタッフと話すと提案(購入)を断りにくくなる、という声に配慮し、スタッフの声はあえて合成音声に変換する」(楽天広報)。気に入った商品は、画面のQRコードをスマートフォンなどで読み取り「楽天市場」で購入する。
実験のシステムは楽天グループの楽天技術研究所が開発。店舗スタッフや商品の提供は楽天市場に出店する女性向けアパレル店舗「イーザッカマニアストアーズ」が協力した。システムの電力をまかなう電気自動車は日産自動車の「e-NV200」を使用している。
現時点で遠隔スタイリングシステムを実用化のめどは立っていないが、実験を通じて顧客の声を集め、システムやサービスの改善を進めていくとしている。
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