これも“俺の嫁召喚装置”に? 3Dモデルを立体視できる透明箱形ディスプレイ「Looking Glass」登場
3Dモデルを立体視できる、3Dクリエイター向けのPC用外部ディスプレイが登場。12月に出荷予定で、日本にも発送できる。
米Looking Glass Factoryはこのほど、3Dデータを立体視できる透明な箱形ディスプレイ「Looking Glass」の注文受付を、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で始めた。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)ゴーグルなどを使わずに、3Dモデルが透明な箱の中にあるような映像を表示できる。実機を入手できる支援額は450ドル(約5万円)から。12月に出荷予定で、日本にも発送できる。
PCとHDMI、USBで接続する3Dクリエイター向けの外部ディスプレイ。見る角度や高さを変えるなど、それらに応じて3Dモデルを立体視できる。複数人が同時に見ることも可能だ。
用途として「クリエイターが3Dキャラクターを制作しながらリアルタイムで動きを確認」「3Dデータをチームで共有」「3Dプリンタでモデルをプリントする前に、大きさや質感を確認」「学校など、VR/ARゴーグルを複数用意するのが難しい教育現場での利用」などを想定する。
BlenderやMaya、Solidworks、Z-Brush、AutoCAD、Cinema4Dといった主要3Dモデリングツールに対応。OBJ、FBX、STL、gLTF形式の3Dモデルやアニメーションを専用アプリ「Model and Animation Importer App」を介して容易に表示できるという。最大60fpsでフルカラー表示に対応する。
3Dビデオプレイヤー、3Dゲーム、バーチャルペット、CTスキャンビューワー、3Dプリンタ用3Dモデルビューワーなど各種アプリも専用ストアを通して提供する。ユーザーが開発環境「HoloPlay Unity SDK」で作ったLooking Glass用アプリを共有する機能も2018年末までに実装する予定だ。
Leap Motion Controller、Nintendo Switchのコントローラー「Joy-Con」、Intel RealSense、Microsoft Kinect、Xboxゲームコントローラー、Arduinoなどの入力装置と連携することで、3Dモデルに手の動きや箱の傾きなどを反映する機能も備える。
本体は8.9インチの「スタンダード」と15.6インチ「ラージ」の2モデルを用意する。8.9インチのサイズは209(幅)×93(奥行き)×154(高さ)ミリ、重さ2.2キロ。15.6インチのサイズは368(幅)×175(奥行き)×244(高さ)ミリ、重さ8.4キロ。
PCの推奨スペックは、OSがWindows 10(64ビット)、プロセッサはCore i5以上、グラフィックスがNVIDIA GTX 1060以上、メモリ4GB以上、ストレージ128GB以上。
Looking Glass Factory社は、米ニューヨーク・ブルックリンに本拠地を置き、発明家やエンジニア、ゲーム開発者、アーティストなどで構成されているクリエイター集団。
日本国内では、円筒形の装置内部に3Dキャラクターを表示してコミュニケーションできる“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」が一般向けに販売されたが、Looking Glassはクリエイター向けの表示デバイスとして注目を集めそうだ。
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