ヘルメットに速度メーターなど表示、視線そらさずバイク運転 JDIが開発
ヘルメットにヘッドアップディスプレイ組み込むことで、オートバイで走行中も、進行方向から視線をそらさずに速度メーターやGPS情報などを確認できる「HUD搭載スマートヘルメット」をJDIが開発した。
ジャパンディスプレイ(JDI)は8月1日、ヘルメットにヘッドアップディスプレイを組み込むことで、オートバイで走行中も、進行方向から視線をそらさずに速度メーターやGPS情報などを確認できる「HUD搭載スマートヘルメット」(コンセプト名「スパルタ」)を開発したと発表した。
ヘッドアップディスプレイは、人の視野に直接情報を映し出す手段。車載用ではフロントガラスに搭載され、速度やナビなどを表示する。今回、車載ヘッドアップディスプレイに採用されているユニットを小型化し、ヘルメットに搭載した。
オートバイ走行中に速度メーターを確認するには、進行方向から視線をそらす必要があるが、このヘルメットを装着していれば、視線を維持したまま情報の確認ができるほか、GPS情報や着信・メールなどの情報も投影でき、運転中の安全性向上に貢献できるとしている。
また、カラーフィルター・偏光板を取り除くことで、透過率80%を実現した高透過な透明カラーディスプレイを開発。これをシールドに重ねて装着し、温度、燃費などの車両情報を表示できるようにしたヘルメットを、レーシングチーム「DANDELION RACING」のドライバーに実際に装着してもらい、富士スピードウェイでテスト走行を実施した。
DANDELION RACINGの村岡潔監督は、「過酷なレースの現場で実験や研究を続けることで、様々な分野における高透過透明ディスプレイ技術の可能性を探っていきたい」とコメント。JDIは同チームと連携し、レースへの実装につながるプロダクトの研究を進めるとしている。
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