食材の鮮度が分かる冷蔵庫、帰宅すると照明やエアコンが一斉に——生活を変えるスマート家電(2/4 ページ)
スマート家電は欧州の人々のマインドあるいは生活にも着実に浸透しているようだ。未来のコンセプトではなく、いつでも使える選択肢になった。「IFA 2018」で見つけた一歩先をいくスマート家電を紹介しよう。
例えば「ただいま」とスマートスピーカーに向かって話しかけると、自動的に照明とエアコンが起動して、テレビがニュース番組にチャンネルを合わせてくれるといったイメージ。パナソニックやHaier(ハイアール)のブースでは、Googleアシスタントをベースにしたショートカットのメリットを特設スペースを設けて紹介していた。
パナソニックもGoogleアシスタントに対応するスマートスピーカー「SC-GA10」によるスマート家電の連携操作を紹介。ヨーロッパではテレビも「Works with Google Assitant」にソフトウェアのアップデートによって対応することが明らかにされた
サムスンは、スマート家電の機器連携を起動するトリガーとしてスマホのGPS情報を活用する方法を提案していた。音声操作も不要で、帰宅すると自動的にスマート家電がユーザーの設定した状態で起動してくれるようなイメージだ。例えば”おとうさん”が帰宅すると、GPS情報をトリガーにしてスマート家電が起動。「部屋の照明を点けて/エアコンが25度で稼働/テレビはサッカー番組を再生する」といった具合に、“おとうさん”のためにカスタマイズされたプログラムが起動する。家族ごとに、あるいは家族全員が同じ部屋で過ごしている場合など、複数のプログラムを登録して切り替えることもできる。
サムスンのスマート家電によるソリューションを紹介するステージ。家族がスマホを持って帰宅するとBLE情報をIoTデバイスが検知して、設定した「おとうさん・おかあさんが帰宅した時に起動するスマート家電のプログラム」が走り出す
ボタン一つで一斉に動作
ドイツのBosch(ボッシュ)、Siemens(シーメンス)も数年前からスマート家電の商品化に取り組んできたブランドだ。どちらも今では冷蔵庫に洗濯機、エスプレッソマシンやオーブンなど様々なスマート家電をラインアップしている。昨年のIFAではAlexa対応スマートスピーカーと連携できることを前面に打ち出していたが、今年は独自のスマート家電向けプラットフォームである「Bosch Home Connect」のパートナー戦略に焦点を合わせ、「スマート家電から利用できるコンテンツ」が増えたことをアピールしていた。
ボッシュのHome Connectは、オープンなプラットフォームであることが特徴。他社製品とのコネクティビティについてはメーカー同士のアライアンスを模索していた時期もあったが、今は例えばWebサービスの「IFTTT」(イフト)の他、GoogleあるいはAmazonのエコシステムと連携させる方向に舵を切ったようだ。
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