投げられる全天球カメラ「Insta360 ONE X」発表 新デザイン、5.7Kの動画撮影、Wi-Fi対応、交換式バッテリーなど
「今度はカメラを投げて撮る」──自撮り棒やひもでカメラを振り回して映画のようなバレットタイム撮影が1台で行える全天球カメラ「Insta360 ONE」の新モデルが登場する。
中国Shenzhen Arashi Visionは10月10日(日本時間)、360度の写真・動画や、被写体を回り込むようなスローモーション動画の撮影、ライブ配信などが行える全天球カメラの新モデル「Insta360 ONE X」を発表した。同日から直販サイトとハコスコで予約を受け付ける。価格は5万2300円(税込)。
スティック型の全天球カメラ「Insta360 ONE」(2017年発売)の後継モデル。本体デザインを一新し、撮影モードなどを表示するディスプレイや交換式バッテリーの採用など、前モデルからフルモデルチェンジした。
新しい撮影方法として、カメラ本体を投げて動画撮影するアクセサリー「ドリフトダーツ」を用意した。カメラが空中移動するようなスローモーション動画「ドリフトショット」を撮影できる。事前に公開していたティーザー動画の正体はこれだ。
カメラは有効1800万画素(F2.0)で、6080×3040ピクセルの静止画と最大5.7K(5760×2880ピクセル、30fps)の動画を撮影できる。
前モデルは有効2400万画素(F2.2)で、6912×3456ピクセルの静止画と最大4K(3840×1920ピクセル、30fps)の撮影に対応していた。新モデルは画素数が減ったが、レンズの取り込める光が増えることで暗所に強くなり、撮影できる動画も高解像度化したという。
新モデルが撮影可能な動画の解像度は、5760×2880ピクセル(30fps)の他に3840×1920ピクセル(50fps/30fps)と、3008×1504ピクセル(100fpsスローモーション撮影)に対応する。
カメラ本体を純正の自撮り棒や付属のひもに取り付けて振り回すと、映画のようなスローモーション動画が撮影できる「バレットタイム」機能も、3008×1504ピクセル(100fps)で撮れる。前モデルでは1280×720ピクセルでの撮影にとどまっていた。
撮影時にはISO感度や明るさ、ホワイトバランス、シャッター速度をマニュアル設定できる。Insta360 ONEにアップデートで追加した「FlowState手ブレ補正」にも対応する。
Insta360 ONE Xで撮影したデータを取り込める専用アプリ(iOS、Android)の編集機能には、新たに「TimeShift」機能を搭載。動画の中で好みの部分を任意の再生速度に変えられる。
スマートフォンとの接続方法としてWi-Fiを追加した。ワイヤレスで撮影時のプレビュー、写真や動画の転送が行える。本体のMicro USBから、Lightning、USB Type-Cへの変換ケーブルも付属する。
本体サイズは115(幅)×48(奥行き)×28(高さ)ミリ、重さ115グラム(バッテリー込み)。最大128GBのMicroSDカードに対応。交換式バッテリーの容量は1200mAhで、5.7Kまたは4K(50fps)の動画を連続60分間撮れるという。
アクセサリーとして、水深5メートルまでに対応する防水ケースと、水深30メートルまでに対応する潜水ケース、GPSスマートリモコン、デュアルバッテリーチャージャーを用意する。GPSスマートリモコンで写真や動画を遠隔撮影すると、同時に位置情報を保存する。編集アプリで速度、方向、標高、位置、ルートといった情報を重ねて表示できる。
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