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はやぶさ2のタッチダウン、来年1月以降に延期 「平坦な場所1つもない」
はやぶさ2の小惑星リュウグウへのタッチダウンは、当初予定の10月下旬から来年1月以降に延期。リュウグウの地表が想定以上にでこぼこしているため。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月11日、小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星「リュウグウ」(Ryugu)へのタッチダウン(最初の着陸)を、当初予定の10月下旬から来年1月以降に延期すると発表した。リュウグウの地表が想定以上にでこぼこしているため、無事に着陸させるには、スケジュールを再検討して慎重に挑戦する必要があると判断した。
はやぶさ2から分離してリュウグウを探査したローバ「MINERVA-II1」(ミネルバ・ツー・ワン)と「MASCOT」(マスコット)が撮影した画像からリュウグウの表面状態を解析したところ、「砂地に岩が散在しているというイメージではなく、地面そのものが岩の集合」だと判明。「平坦な場所が1つもない」(津田雄一プロジェクトマネージャ)ため、無事に着陸させるためにさらなる検討が必要と判断した。
津田マネージャは「リュウグウの地形は一様にでこぼこが激しい。(初代はやぶさが探査した)イトカワも含めてでこぼこな小惑星はあるが、その中に平坦な地形がどこかにある。だがリュウグウは決定的にでこぼこしていて、平坦な場所が1つもない。探査機を着陸させるには意地悪きわまりない小惑星だ」と述べ、着陸成功に向けて「長考する時間が必要」と語った。
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