同人作家にイラスト発注できる「Skeb」公開 海外からの依頼も自動翻訳、未払い回避も
同人作家など登録クリエイターに有償でイラスト制作を発注できるサービス「Skeb」が公開。海外からの依頼はクリエイターの使用言語に自動翻訳。製作開始時点で運営側が報酬を預かることで、未払いを回避する仕組みも備えた。
同人作家など登録クリエイターに有償でイラスト制作を発注できるサービス「Skeb」を、クリエイター支援事業を展開する外神田商事が11月30日に公開した。SNSアイコンなどに使うイラストを手軽に依頼でき、海外からの依頼はクリエイターの使用言語に自動翻訳。製作開始時点で運営側が報酬を預かることで、未払いを回避する仕組みも備えた。
登録クリエイターに対して、140文字以内のテキストでイラストを有償依頼できるサービス。入力内容を最小化することで、依頼・受注のハードルを低くしたほか、自動翻訳によって世界中のファンとのやりとりを可能にした。クライアントとクリエイターのやりとりは「リクエストをもらう」「納品する」の1往復にとどめ、リテイクや打ち合わせの手間も省いた。
納品されたイラストの権利はクリエイターに帰属し、発注者はSNSアイコンやプロフィール画像、オンラインゲーム(PBW)のアバターなど一部の用途に限り2次利用できる。
発注金額から最大13.6%の手数料を差し引いた額がクリエイターの取り分として表示される。製作開始時点で運営側が報酬を預かる仕組みにして未払いを回避。期限が過ぎても納品されなかった場合は、依頼主に返金する。
運営する外神田商事は、クリエイター向け確定申告パッケージ「ドージン・ドット・タックス」などを提供しており、「自分達が便利だと思う、作家による作家のためのサービスを展開している」という。同社は「北米では『コミッション』と呼ばれる、個人がクリエイターに有償でイラストを依頼する文化が普及している一方、日本国内ではファンが気軽に依頼できる環境はなかった。コミッションを日本へ普及させるとともに、海外のマンガファンが増える中、言語の問題を考えずにコミッションを可能とするサービスとしてSkebを提供する」としている。
関連記事
- 「出版社の壁越えて」 講談社の漫画投稿サイトに一迅社が参加、“横断持ち込み”可能に 他社やフリーの編集者も歓迎
漫画家デビューを目指す人が、漫画編集部の編集者と出会える講談社の投稿サイト「DAYS NEO」に一迅社のコミック編集部が参加。「すべてはクリエイターのために」をモットーに、他社の編集者やフリーランスの編集者も歓迎するという。 - 「自分そっくりの3Dキャラをインスタ投稿」が流行中
SNOWのiPhoneアプリ「ゼペット」が話題だ。その理由は? - 講談社、小説投稿サイトもオープン 漫画、イラストに続き
講談社が小説投稿サイト「NOVEL DAYS」のβ版を8月末に公開する。未来創造の「トークメーカー」を引き継ぎ、「ILLUST DAYS」などの兄弟サイトに位置付ける。 - 過去のイラスト報酬“不払い”問題で騒動 代アニ、漫画家とのトラブルで公式見解
漫画家の松山せいじさんが、「代々木アニメーション学院」から受けた過去のイラスト制作について報酬が未払いだとしてトラブルになったことをTwitterで公表した問題について、同校が「最大限の配慮をさせていただいた」と経緯を説明した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.