ニュース
「世界で最も精巧な」頭部3次元CGデータ、東大が無償公開
東京大学は1月11日、人間の頭部を精巧に再現した3DCGデータの無償提供を始めた。人の解剖所見や教科書を参考に作られた1000パーツ以上におよぶモデルで、随時アップデートするという。
東京大学は1月11日、人間の頭部を精巧に再現した3DCGデータ(ポリゴンモデル)の無償提供を、専用のWebサイトで始めた。人の解剖所見や教科書を参考に作られた1000パーツ以上におよぶモデルで、随時アップデートするという。非商用、研究・教育用途限定で使用でき、そのまま3Dプリンタで造形することもできる。
最先端のコンピュータグラフィックス技術と脳神経外科医の知見を集約し、医療の現場に必要な解剖情報を3DCGとして作成した。医用画像では確認できない脳実質内の神経線維、硬膜、微小血管などまで精密に再現。「世界最高レベルの精巧さ」という。
1000パーツ以上の全パーツを無償で提供。用途に応じて必要なパーツだけダウンロードして利用でき、各パーツをそのまま3Dプリント造形することも可能だ。
非商用、研究・教育用途限定で、編集・加工も自由。医学講義や解剖学実習での活用、研究開発での利用、論文や著書などへの添付、スナップショットをWeb公開といった用途を想定している。
内閣府・革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の「バイオニックヒューマノイドが拓く新産業革命」の研究の一環として開発されたもの。バイオニックヒューマノイドとは、高感度センサーを内蔵した精巧な人体モデルで、人間や実験動物の代替になるもの。人の精巧な3Dモデルは、バイオニックヒューマノイドの設計図としての役割を担っている。
関連記事
- 五輪選手の躍動、リアルタイムで3Dモデルに IntelとAlibabaが開発へ
米Intelと中国Alibabaが、アスリートの動きを立体的にトラッキングする技術を共同開発へ。ビデオカメラが捉えた映像をAIが分析し、アスリートの3Dモデルを作成する。 - タッチペンで3Dモデル作る「VRoid Studio」、ピクシブが無料公開
ピクシブが、3Dモデルを作成できる「VRoid Studio」を7月末に無料で公開する。3Dモデリングの知識がなくても、直感的に操作できるツールを目指した。 - VR向け3Dアバターフォーマット「VRM」、国内13社が推進コンソーシアムを発足 任天堂もオブザーバーに
VR(仮想現実)向け3Dアバターのファイルフォーマット「VRM」の国際標準化を目指すコンソーシアムが2019年2月に設立される。国内13社が参画する。 - ドワンゴ、3Dアバターの新ファイル形式「VRM」提案 プラットフォーム非依存で扱いやすく
ドワンゴが、VR向け3Dアバターの新しいファイルフォーマット「VRM」の提供を始めた。プラットフォーム非依存の形式を提案し、アバターを取り扱いやすくする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.