ジャニーズ初のバーチャルアイドル、ネットで賛否 「顔が見えない」戸惑いの声も
ジャニーズ事務所がバーチャルアイドル事業に参入する――そんな発表を受け、ネット上の反応は“大荒れ”だ。「リアルでも格好いいのに、顔が見えないバーチャルにする意味はあるのか」など、戸惑いの声も少なくない。
ジャニーズがバーチャルアイドル事業に参入する――ジャニーズ事務所とライブ配信サービスのSHOWROOM(東京都渋谷区)が2月19日に発表した内容を受け、ネット上の反応は“大荒れ”だ。Twitter上では「好きなアイドルの活躍の幅が広がることはうれしい」といった好意的な意見もあるが、「リアルでも格好いいのに、顔が見えないバーチャルにする意味はあるのか」など、戸惑いの声も少なくない。
同日に発表されたのは、ジャニーズ事務所のアイドルがライブ配信サービス「SHOWROOM」上でオリジナルキャラクターの外見をまとい、声、身振りを演じるといった「バーチャルジャニーズプロジェクト」だ。第1弾として、関西ジャニーズJr.内のユニット「なにわ男子」の藤原丈一郎さん、大橋和也さんがキャラになりきり、同日午後9時半からライブ配信を行う。今後も毎日(土日祝を含む)同じ時間帯で配信を続ける計画だ。
バーチャルジャニーズプロジェクトの公式Twitterアカウントは、発表から約1時間後の午後1時すぎ時点で1万3000人以上のフォロワーを集めているなど、注目度は高い。
しかし、ファンからは厳しい意見も目立つ。「(藤原さん、大橋さんの)既存のファンは、バーチャルアイドルの姿ではなくリアルの姿に興味があるのではないか」「一度、バーチャルアイドルになってしまうと、本人としてはデビューの機会はなくなるのではないか」――そんな疑問の声も広がっている。
狙いの1つは「新規ファンの獲得」
批判的な意見も出ているが、同社らの狙いは何なのか。同日、SHOWROOMの前田裕二社長はプロジェクトの発表会見で「(ファンが)これまでライブの会場でしか味わえなかった一体感を、手元のスマートフォンでも味わえるようになると、ジャニーズの可能性を広げられる」と説明した。
SHOWROOMは、視聴者のアバターがライブ配信者を囲むように配置された画面が特徴。視聴者がコメントを投稿したり、有料アイテムをプレゼントしたり(今回の藤原さん、大橋さんによる配信では使えない機能)、といった“双方向性”もポイントだ。「リアルタイムなコミュニケーションによって、これまでジャニーズがファンと築いてきた関係、絆がより強固になっていくと期待している」(前田社長)
前田社長は「必ずしもバーチャルアイドル領域でヒットを生んでいこうというだけでなく、バーチャルアイドルの取り組みを通じ、(リアルな)ジャニーズ側にも盛り上がりを還流させる」と話す。「アニメ好きの方など、これまではジャニーズの世界に触れてこなかったようなオーディエンスに向けても、ジャニーズが持っているエンターテインメントの力を向けていく」という。
さらに前田社長は「日本に限らず、世界中どこにでも発信できるバーチャルコンテンツの強みを生かし、ジャニーズのコンテンツの可能性を最大化したい」と意気込んでいる。
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