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違法DL規制拡大見送り「大変遺憾」 権利者団体・CODAがコメント
違法DL規制を拡大する政府の著作権法改正案の今国会提出が見送られことを受け、コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は3月13日、「大変遺憾」とする声明を、後藤健郎会長名で公表した。
無許諾でアップロードされたコンテンツのダウンロードを私的利用でも違法とする範囲を、漫画や論文などあらゆるコンテンツに拡大する政府の著作権法改正案について、自民党が法案の今通常国会提出を見送ったことを受け、日本のコンテンツの流通促進と海賊版対策に取り組む組織・コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は3月13日、「大変遺憾」とする声明を、後藤健郎会長名で公表した。
CODAはダウンロード規制拡大法案について、「私的使用目的以外の複製との混同や、対象となる行為への誤解もあったようで、理解が得られず残念」とコメント。「ネット上における我が国コンテンツの著作権侵害は現在も危機的な状況にあると認識しており、今後とも、あらゆる対策を早急に講じていく必要がある」と述べている。
CODAは、海賊版サイトのブロッキングが議論されていた際、「漫画村」など3サイトの被害額を推計し、政府の知的財産戦略本部の会合でブロッキングを提案していた。違法ダウンロード規制拡大にも賛成の立場。漫画家など創作者から規制拡大に反対意見が出ていることについては、「一部の権利者の意向によってわが国の法的措置の内容が後退することがあってはならない」などとする声明を出していた。
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