不正アクセスでカード情報流出した「DLmarket」再開を断念 サービス終了へ
不正アクセスによりユーザーのクレジットカード情報が流出した可能性があるとして、昨年11月からサービスを一時停止していた「DLmarket」が、6月28日に終了する。安全に提供するにはシステムの抜本的な作り直しが必要だったが、かかる時間や市場環境などを総合的に判断した結果、再開を断念したという。
不正アクセスによりユーザーのクレジットカード情報が流出した可能性があるとして、昨年11月からサービスを一時停止していたデジタルコンテンツのマーケットプレイス「DLmarket」が、6月28日に終了する。安全に提供するには、相当な期間をかけたシステムの抜本的な作り直しが必要と判明。市場環境などを総合的に判断した結果、再開を断念したという。
DLmarketは、電子書籍や楽譜、イラスト素材、ソフトウェアなどを個人間で売買できるマーケットプレイスとして2006年11月にオープン。2015年6月、運営元のシーズネットがDLmarket事業を会社分割した企業を、オールアバウトが子会社化した。
2018年11月、外部から不正アクセスを受け、ユーザーのクレジットカード情報最大7741件が流出した可能性があることが判明。サービスを停止していた。
その後、専門機関による調査やセキュリティ強化の検討を進めてきたが、セキュリティを確保して再開するには、システムの抜本的な作り直しが必要と判明。市場環境などさまざまな要素を総合的に検討した結果、再開を断念することになったという。
過去に購入したデジタルコンテンツの再ダウンロードは、商品データの準備が整い次第、問い合わせを受けたユーザーに対して順次、メールで個別に案内する。6月28日に再ダウンロード受け付けも停止し、全サービスを終了する。
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