「まずは『下げ止まり』を目指す。そのために、サービス開発の優先順位を全て見直す」――動画サービス「niconico」の有料会員の減少について、ドワンゴの夏野剛社長はそう話す。有料会員向けの特典を充実させるなどの対策を講じる考えだ。
niconicoの有料会員(ニコニコプレミアム会員)は、2016年9月時点の約256万人をピークに減少が続いており、昨年12月時点では約188万人に。今年2月にドワンゴの社長に就任した夏野氏は、会員数の減少に歯止めをかけるため、入会数の増加につながる開発を優先するという。ただ「いまから開発したとしても最短で6カ月はかかるだろう」(夏野社長)ともコメントした。
ドワンゴは3月27日、サイバーエージェント子会社のAbemaTVとの協業を発表した。ニコニコ生放送などで、AbemaTVの番組を配信する。夏野社長は「niconicoで見られるコンテンツが増えれば、退会者の減少につながる」と、協業のメリットを説明した。
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