SlackがMicrosoft製品と連携 チャット画面で「Office」ファイルなど閲覧可能に(2/2 ページ)
コラボレーションツール「Slack」が「Office 365」と連携。Slack上で「Microsoft Office」シリーズのファイルを閲覧したり、「Outlook」に届いたメールを確認したりすることが可能になる。詳細と実装時期は決まり次第告知する。
「OneDrive」との連携も計画
Slack Technologiesはこのほか、Microsoftのクラウドストレージとの連携強化を計画しており、「OneDrive」に保存したデータをSlackに取り込んで閲覧・共有できる仕様も実装する予定。他社製ツール「Dropbox」「Box」との連携機能と同様の仕組みを想定しており、時期は追って公表する。
フランク氏は「企業単位を超えて、Slackをビジネス界全体に拡張していきたい。採用面接や顧客から届いた質問への回答など、フォーマルな用途でSlackが使われる新しいケースも出てきている。今後もさらに増えてほしい」と展望を語る。
東京に新オフィスを設立
Slack Technologies上層部によると、同社にとって日本は重要な市場であり、Microsoftとの連携の狙いの一つに日本市場の強化が挙げられるという。
事業強化に向け、Slack Japanは3月初旬に東京・大手町(千代田区)に新オフィスを開設済み。2017年9月に日本法人を設立後、1年半ほどシェアオフィスで業務にあたってきたが、従業員が当初の2〜3人から約30人に増えたことや、拠点を定めて質の高い顧客サポートを提供する方針を固めたことなどから移転に踏み切った。
オフィス内は“和”の雰囲気あふれる趣深いインテリアを採用。しっくいの廊下や手塗りの壁のほか、縁側をイメージし、座って景色を眺めながら打ち合わせができるワークスペースなどを設けた。
今後は新オフィスを拠点に、「LINE WORKS」「Chatwork」といった競合製品がひしめく日本市場でのシェア拡大を目指す。
4月9日に開かれた報道陣向けオフィス内覧会に登壇した米Slack Technologiesのスチュワート・バターフィールドCEO(最高経営責任者)は、「新オフィスを外部企業とのコラボレーションスペースとしても活用したい。先進的なパートナー企業とエコシステムを構築できれば」と強調。他社とのさらなる連携に意欲を見せた。
Slack Japanの佐々木聖治カントリーマネージャーは「渋谷や六本木といったスタートアップが多いエリアではなく、伝統ある企業や大企業が多い大手町をあえて選んだ。これを機にSlackを知ってもらいたい」と意気込んだ。
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