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Amazon、「Alexa」の音声記録の一部を従業員が聞いていると認める──Bloomberg報道
AmazonのAIアシスタント「Alexa」との会話の一部が、機能改善のために専任従業員が聞いていると、Bloombergが報じた。Amazonはこれを認め、聞いているのはごく一部の録音で、個人は特定できないと語った。
米Amazon.comでは、AIアシスタント「Alexa」の改善のために、ユーザーとAlexaとの会話のごく一部をサンプルとして聞き、アノテーション(タグ付け)していると、米Bloombergが4月11日(現地時間)に報じた。Amazonはこれを認め、顧客のプライバシーを守るために慎重に行っていると語った。
Bloombergによると、Amazonには会話のアノテーション専任の従業員が各言語ごとに数千人いて、1人につき1日当たり1000件前後の録音を処理しているという。録音ではユーザーの名前や住所などの個人情報は分からないようになっている。また、専任従業員はNDA契約を結んでおり、作業で得た情報は口外しないことになっている。
Amazonの広報担当者はBloombergに対し、この作業は「ごくわずかなサンプルを、顧客体験向上のために使っている。例えば、この作業の成果は音声認識や自然言語理解システムの訓練に役立つ」と語った。
Alexaのプライバシー設定ページには「機能向上のためのAlexaデータ管理」という項目があり、「この設定を有効にすると、音声履歴が新機能の開発に使われる場合があります」と書かれているが、人間が聞いているかどうかは明記されていない。設定は無効にもできるが、「この設定をオフにすると、新機能がうまく機能しない可能性があります」という。
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