ニュース
1500台のAIカメラで顧客分析、トライアルが新店舗 客にピッタリの広告表示に
トライアルが、1500台のカメラによる映像をAIが分析する店舗をオープン。映像から顧客行動を分析し、ぴったりの商品情報をデジタルサイネージに表示する。
トライアルホールディングスは4月15日、改装中のスーパーマーケット「メガセンタートライアル新宮店」(福岡県新宮町)に、カメラ映像をAI(人工知能)が分析する仕組みを導入し、19日にリニューアルオープンすると発表した。1500台のカメラが捉えた映像から顧客行動を分析し、ぴったりの商品情報を店内のデジタルサイネージ(電子看板)に表示する。
例えば飲料コーナーでは、顧客がショッピングカートと買い物かごのどちらを使っているかによって、デジタルサイネージに表示する広告を変える。ショッピングカートの場合は、ケース買い(箱買い)に適したリーズナブルな商品をおすすめする。
設置するカメラは、スマートフォンをベースに開発。1300万画素のカメラを搭載し、HD動画、静止画を撮影できる。Wi-Fiと有線LANでネットワークに接続し、HDMIやUSBで周辺機器とも接続する。従来の店舗と比べてカメラの導入コストを抑え、店舗への大量導入が可能になった。
トライアルホールディングスは昨年11月、AI技術を開発する新会社「Retail AI」(東京都港区)を設立。日本国内に約50人、中国に約300人のエンジニアを抱える他、大手電機メーカーやAIベンチャー出身の技術者も集め、ハードウェアとソフトウェアの自社開発から店舗への導入までを一貫して行う体制を整えている。
関連記事
- 夜間無人のスーパーが開店 トライアルが日本初 QRコードで入店
トライアルカンパニーが、夜間は無人営業になるスーパーマーケットを福岡県大野城市にオープンする。客は入り口で専用アプリのQRコードか、同社のプリペイドカードをかざして入店する。有人レジをなくし、代わりにセルフレジを導入した。 - JR東の無人決済店舗で“万引き”してみた
JR東日本が、AI技術を用いた無人決済システムの実験店舗を赤羽駅にオープンする。ネット上では「万引き対策は十分なのか」といった疑問も。記者が検証してみた。 - 人工知能が「万引きGメン」に 被害額は4割減
NTT東日本とベンチャー企業のアースアイズが、AI(人工知能)技術を活用した、万引き防止サービスを6月下旬から提供する。先行導入した店舗では、導入前と比べると万引き被害額が約4割減ったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.