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「リアルで心臓がドキドキする」 ニューヨーク市警、VR訓練を試験導入 過去の事件をシミュレート
実際に発生した事件の状況をVR空間で再現し、警官の動きや射撃の訓練を行えるという。
ニューヨーク市警(NYPD)がVR(仮想現実)技術を使った訓練を試験導入していると米WABC-TVのABC7 Eyewitness Newsが5月8日(現地時間)に伝えた。実際に発生した事件の状況をVR空間で再現し、警官の動きや射撃の訓練を行えるという。
NYPDに所属する警官数百人がVR訓練に参加した。警官らはVRゴーグルを頭にかぶり、手足や銃器に位置特定用のセンサーを取り付け、グラフィックス処理を行うバックパック型PCを背負って訓練する。
VR空間にはさまざまな建物や屋外の環境が用意され、建物への突入や犯人との銃撃戦、人質に銃が向けられている状況などを再現。各種センサーを取り付けたスタジオのような広いスペースを使うことで、警官は実際に自分の足を動かしてVR空間を移動できる仕組みだ。警官の視線や動きは全て記録され、状況による対応の傾向などを見て実際の作戦に生かす。
NYPDのテロ対策担当ジョン・オコネル副長官は、「より多くのシナリオを短い時間で没頭しながら体験できる。現実的で心臓がどきどきする」と話している。
VR訓練のコンテンツは米V-ARMEDが手掛けた。NYPDがVR訓練を行うのは初めて。今後はこのVR訓練を全国に広げることを目指す。
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