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“震える椅子”で会議が活発に 東京都市大学が実験
東京都市大学の研究チームが、会議の状況に応じて参加者の椅子を振動させると意見交換が活発になるという研究結果を発表した。
会議に参加している人の椅子を振動させると、意見交換が活発になる──東京都市大学が5月17日、そんな研究結果を発表した。震える椅子を活用することで、会議を円滑に進める支援システムの実現が期待できるという。
研究チームは、会議を妨げずに参加者へ影響を与えられる方法として、視覚と触覚に着目。会議中に部屋の照明を点滅させたり、椅子を振動させたりして、参加者の発言や行動の変化を調査した。
会議中、照明の点滅や椅子の振動を与えてから10秒後に発言者の交代が発生した(意見交換が活発になった)確率は照明の点滅が40%、椅子の振動が64%で、約1.5倍の差があったという。
さらに椅子を振動させる実験では、「発言者の椅子のみを振動させる」「全員の椅子を振動させる」ことで、より発言者の交代が起きやすいという結果が出た。発言者の椅子を振動させると、次に発言しそうな人へ自発的に問いかける様子が見られたという。
研究チームは、ビジネスシーンでの会議の長さや生産性に対する問題意識と「将来、コンピュータが会議の場で人間に進行のアドバイスするようになった場合、どのように指示するのが良いか」という疑問からこの研究を始めた。
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