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車窓に「QRコード」でホームドア制御、停車時間を短縮 都営地下鉄が導入
列車のドアにQRコードを貼り付け、ホームドアの開閉を制御するシステムが、都営地下鉄浅草線で導入される。
デンソーウェーブは5月22日、列車のドアにQRコードを貼り付け、ホームドアの開閉を制御するシステムが、都営地下鉄浅草線で導入されると発表した。QRコードから列車の情報を読み取り、車両ドアと連動してホームドアも開閉する。大規模な改修が必要なく、停車時間を短縮できるという。
車両ドアのガラス部分に貼り付けたQRコードを、駅ホーム上部に設置したスキャナーで読み取る。QRコードから到着した列車のドア数、編成車両数などの情報を取得し、車両ドアの開閉に合わせ、ホームドアも動く仕組みだ。
複数の鉄道事業者が直通運転しているホームでは、乗り入れ車両のドア数や位置が異なるため、各社の形式に対応する必要がある。その上、車両ドアとホームドアをそれぞれ別のシステムで制御すると、停車時間が長くなる課題もあった。
QRコードの場合は、車両ドアに貼るだけで大規模な改修が必要なく、車両ドアの制御のみでホームドアも開閉できるメリットがある。
デンソーウェーブと東京都交通局は、2017年にこれらの仕組みを開発し、同年11月から約1カ月間、大門駅で実証実験を実施。検証結果を踏まえ、正式に採用した。
今年6月8日以降、新橋駅で新システムと連動するホームドアを設置し、10月ごろから新橋駅で運用を始める。20年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会までに、大門駅、三田駅、泉岳寺駅でも導入予定。23年までに浅草線全駅で展開する。
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