「僕が逮捕された事を知っていますか?」 村上世彰氏がN高で講義、投資と歩んだ半生語る(3/3 ページ)
通信制高校「N高等学校」の特別講義に、投資家で旧「村上ファンド」代表の村上世彰氏が登壇。村上ファンド事件の舞台裏や、自身の半生について語った。生徒との質疑応答にも応じ、投資に必要な心構えを説いた。
お金は汚いものではない
生徒との質疑応答では、村上氏がN高で教鞭を取ることを決めた理由についての質問が飛んだ。これに対する村上氏の回答は、「『お金は汚いものではない』『稼ぐのは悪いことでない』ということを伝えるために来た」。
「皆さんに投資家になってほしいと思わないが、投資する経験から何かを感じてほしい。部活動で利益を得た場合も、『何かを買いたい』というよりは、『こういう人を幸せにしたい』『こんな企業を買いたい』といった使い道を考案してほしいし、そういう人を仲間に加えたい」
好ましい使い道の例は、ZOZOの前澤友作社長が“100万円プレゼント企画”で芸術家志望者にお金を配ったこと。「ZOZOの株価は下がったが、彼はものすごい経済効果と(人の)心を温める効果を生んだ。これもお金がなければできなかったこと。お金があれば、多くの人を幸せにできる」
10年間ノーギャラ
今は「一生遊んで暮らせるだけの資産がある」という村上氏は、税金対策も兼ねてこの10年間は“所得ゼロ”で活動しており、投資部での仕事もノーギャラ。仕事のオファーを受けるか否かは、やりがいや意義で判断しているという。特別顧問も「(1年間やってみて)しょうもない、と感じたら辞める」とのことだ。
村上氏の体験談に聞き入り、質疑応答では積極的に挙手するなど、受講中のN高生の表情は真剣そのものだった。繰り返し手を挙げて意見を述べる人もおり、出席した生徒全員が講義中に発言した。
村上氏は最後に「恋をした時、相手に好かれたら自分も幸せ。生徒みんなが成長してくれて、喜んでくれることが一番うれしい」と晴れやかな表情で語り、講義を締めくくった。
関連記事
- N高に「投資部」誕生、特別顧問に村上世彰氏 20万円元手に株式投資
ネットの高校「N高」に「投資部」が発足。部員は株式投資を体験できる。特別顧問には旧「村上ファンド」代表の村上世彰氏が就任し、「村上財団」から全部員に20万円を提供する。 - ZOZO前澤社長の「月旅行キャンセル報道」、問題視された記事タイトル変わる 本人が東スポに訂正依頼
「ZOZOの前澤友作社長が月旅行を断念する」と読み取れるタイトルの記事を「東スポWeb」が掲載。これを受け、前澤社長本人が月旅行のキャンセルを否定し、タイトルを批判する一幕があった。現在、当該記事のタイトルは別のものに変更されている。 - 自動車税をLINE Payで支払ってみた Pay-easyより楽チンで手数料もなし
自動車税をLINE Payで支払ってみた。金額的なメリットはないが、煩雑な文字入力などがなく便利だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.